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指輪。
2009-11-12 Thu 09:32
『・・・・うん。』



何が、「うん。」なのかは。

アタシには、全然わからなかった。



いつもなら、そこで不安になる。

何かしたのだろうかと、怖くなる。


だけど。


その時の、アタシは。

恐怖ではなく、期待を感じていた。




何が始まるんだろう、と。




Hは、「アクセをつけているオトコ」だった。


指輪は、いつも最低2つはしていたし。
首には、いつもチタンのネックレスをしてた。

元来自分が、アクセサリー類をつけないこともあって。
アタシは、男性がそういうのをしてることにとても抵抗がある。
時には、それだけでダメだと思うことすらある。

だけど、やっぱり。
Hに関しては、それもまた「例外」だった。



身長差が、約15センチあっても。
手の大きさは、ほとんど変わらないアタシたちは。
指輪のサイズも、大体同じだった。

「うん。」、と。
まるで、お気に入りを見つけた時の子供のような。
嬉しそうな笑顔で、指輪をはずしたHは。

アタシの右手を取り、薬指にそれをはめた。



期待は、してた。
だけど、いきなりその展開は予想してない。
だから、「目がテン」状態になるのはアタリマエなのに。

Hは、不満そうな顔をして。
右手から、指輪を外した。

それが、ひどく哀しくて。
どうして、というキモチを目で訴えてみた。



『・・・・・・わかった。』



Hは、にっこり笑ってそう言うと。
アタシの左手を取り、薬指に指輪をはめた。







もうこれで、確定だからねと。
Hは、アタシをまっすぐ見てそう言って。





絶対、誰にも渡さない。
オマエは、俺のモノだと断言した。





嬉しかった。
だけど同時に、不安もあった。
アマノジャクなアタシは、こう言ってしまった。




『でも、アタシの名前知らないよね??』






キスをして、抱きしめて。
アタシと、「ひとつ」に繋がったその瞬間。

『もぉぉぉ、●●さんがスイッチ入れたんだからねっ。』

と、困った表情でそう言って。
アタシを抱いた、Hに。

アタシは、そう言った。
名字は知っていても、名前は知らないでしょうと。





『・・・・・・「蘭丸」、でしょ??』




Hは、何を今更ってな顔でそう答え。
漢字まで、ちゃんと言い当てた。





なんで知ってるの、って。
アタシは、もう驚くしかなくて。
其処から先は、絶句するしかなかった。






『そんなことも知らないで、こんなことしません。
 というより、そんなことは重要じゃないから。

 大事なのは、蘭丸が俺のモノになったってことでしょ。
 もう、誰が何を言っても離さないからね。

 それはもう、「確定事項」だから。』




後のことは、これから何とでもなるし。
何とかするから、一切心配する必要はないよと。
Hは、そう言って笑った。


その顔と、その目は。
アタシが今まで見たことのない、「H」だった。



そして。



それまで、ずっと見てきた「Hさん」は。



この日、アタシの前から永遠に姿を消した。


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