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嫉妬。
2009-12-12 Sat 07:52
どうしてなんだろう。


どうして、Hは「ナイショ」にしておきたがるんだろう。



ふたりでいるときの、Hの「表情」と。

誰かがいるときの、Hの「態度」とは。

明らかに違っていて、違いすぎていて。

アタシは、その理由を探してた。



自分の過去と、Hの過去に。





『今のまんまの、蘭丸でいいよ。』


ありのままのアタシを、愛しているよと。

Hが微笑んで、そうキスをくれるたび。

一瞬だけアタシは、答えを探すのを止めた。



それでも、唇が離れて。

笑顔のままの、Hを見つめると。

どうしてだろう、とまた再び考えてしまっていた。



やたらそういうことに敏感なHは、いつもすぐ気づいて。

おかしい、何か考えてるだろうと。

そう、アタシを問い詰めた。


答えるわけにはいかない、答えられるわけがない。

口にしてしまえば、それはHの不信感を煽るだけ。

Hを失うことに繋がる、すべてのラインを断絶したかったから。

アタシはいつも、何でもないよと笑顔を返した。



『線を引いてる。』


この時期、Hは何度もそう言ったが。

アタシも、Hに同じことを感じてた。





彼にはきっと、つらい別離があったはずだと。

だからこそ、「Hさん」には近寄りがたい雰囲気があって。

それはきっと、その別離がもたらした傷跡なんだと。

だからこそ、Hはアタシにも「線を引く」んだろうと。



アタシは、そう感じていた。



ふたりでいるときの、あの柔らかい笑顔と。

優しい声と、あたたかいその腕のぬくもりは。

そう遠くない過去に、「誰か」のものだったはず。



そう考えるたび、苦しかった。



誰にでも過去はある、と言いながら。

アタシにも過去はあるよ、と告げながら。

自分のすべてを受け入れて、と求めながら。



アタシは、見えないはずのHの過去に嫉妬していた。


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